口腔がん早期発見に寄与する歯科医師の持続的教育と市民への啓発

社会的背景と目的

我が国の口腔がん罹患者数は全がんの約1~2%である。米国をはじめとした先進諸国では口腔がんの早期発見・早期治療が積極的に行われ死亡率は減少傾向にあるが、我が国では罹患者数、死亡者数が増加している。全ての国民の大切な命を守り、健康で快適な生活を送るために、口腔がんの早期発見、早期治療を実現する事が急務である。
多くの国民の口腔内を日々診察している歯科医師により口腔がんの早期発見が的確に行われれば、早期治療により死亡率の低下はもとより口腔の機能障害を抑え患者のQOL向上が期待される。
本事業は歯科医に対する口腔がん早期発見についての持続的教育と、市民に対する口腔がんの認知と理解を深める啓発活動により口腔がん早期発見率の向上に寄与することを目的とする。

 

これまでの活動と今後の計画

2005年から歯科医師会県内各支部の歯科のイベントにおいて口腔顎顔面外科と顎口腔再建外科が共同で口腔外科専門医による口腔がん検診を行い、相談者に口腔がんについて啓発活動を行ってきた。さらに2012年より岡山市歯科医師会と協力し岡山大学病院口腔がん専門外来主催の歯科医師の「口腔がん検診研修会」(2日間コース)を継続開催している。また市民および県民公開講座を通じて口腔がんの認知を深めてきた。
今後はこれらの活動をさらに広域に広めてゆく計画である。
 

口腔がん検診研修会講義

口腔がん検診研修会実習

担当者

© Okayama University

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