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高齢化社会を迎えた我が国において、がんは主要な死因のひとつであり、その診断と治療に関する技術の向上は社会的に重要な課題である。電離放射線(以下、放射線という。)は、福島原発事故以降、社会的な評価が低下しているが、がんの克服という点においては極めて有効なツールとして現在も使われており、また将来性も高い。
当部門では関連するおかやまメディカルイノベーションセンター(OMIC)と中性子医療研究センターという二組織との協同をはじめ学内外の関連組織・施設と連携し、放射線応用技術開発によるがん克服社会の実現を目指す。
OMICとの協同では新しい分子イメージング技術の開発による診断面でのがん克服を目指している。中性子医療研究センターとの協同ではホウ素中性子捕捉療法(BNCT)における新規製剤開発による治療面でのがん克服を目指している。また、学内外の共同研究も積極的に推進している(本学保健学域、近畿大学原子力研究所、京都大学複合原子力科学研究所、広島大学原爆放射線医科学研究所など)。
期待される効果
本技術開発により、がん克服社会の実現が達成できるとともに、関連する研究手法の開発、環境関連技術への応用等が期待できる。また、この教育研究を介して、放射線取扱の知識と技術を伝達・周知する。
最近の成果: J Radiat Res 62: 206-216 & 861-867
http://hikari2.med.okayama-u.ac.jp
中動物用PET/CTシステム(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産学官連携センターHPより)
BNCTの概要(中性子医療研究センターHPより)