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音声はコミュニケーションの手段としてばかりでなく、人間としての尊厳を保ち豊かな生活を送るうえで重要な役割を果たしている。不幸にして癌摘出手術や事故などにより音声発声器官の一部を失ったり、脳障害の発症で発声器官が適切に動かせなくなって音声コミュニケーションを失う患者は少なくない。2017年の国立がん研究センターの推計によれば、口腔・咽頭癌の患者数は約22,800人であり、癌患者の約2%を占める。
患者音声の音韻明瞭性を音声信号処理で改善する方式を研究開発している。患者音声と健常者音声とを用いた機械学習により、患者音声の失われた音声スペクトルを復元する。手術前に患者音声を録音することが可能であれば、より本人に近い音声として復元可能となる。マイクで音声を入力するだけであるため、患者への負担も少なく、音声コミュニケーションの自由度を広げることができる。さらに、脳⾎管障害によって調⾳器官の制御に問題が生じた患者にも適応可能であり、本技術の適用領域は広い。
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~2hotetsu/DreamConversation/DreamConversationTOP.html