次世代放射線がん治療法の開発と国際標準化の取組み

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、ホウ素同位体10Bをがん細胞に取込ませて中性子線を照射し、ホウ素中性子反応を惹起することでがん細胞のみを殺傷する画期的ながん放射線治療法であり、患者の皆様の生活の質(QOL)を高度に維持することができる。

岡山大学では、国立大学初のBNCT及び中性子医療に関する研究施設である中性子医療研究センターを2017年4月に設立した。がん細胞に選択的に取込ませ可能な新規ホウ素薬剤の開発、BNCTと遺伝子解析を組み合わせたプレシジョンBNCT等、 AYA世代の小児がん等への適用拡大を含めた新しい研究領域の拡大を進めている。
BNCTを含む放射線治療のガイドライン策定はオーストリア・ウィーンに本部を置く国際原子力機関(IAEA)が担っており岡山大学は、IAEAとの国際協働による事業を推進している。2022年9月26日、BNCT分野初のIAEA協働センターの指定を受け、IAEA本部において協定書への署名が行われた。2023年7月3~7日、岡山大学IAEA協働センターの事業として、BNCTワークショップを15か国より27人が参加して、岡山大学にて開催した。BNCT分野の国際研究・教育の拠点形成ミッションに貢献するため、岡山大学は全面的に支援している。
 

参考URL

https://www.okayama-u.ac.jp/user/ntrc/
 

IAEA本部で協定書に署名(槇野学長、那須理事ら) 2022年9月26日

IAEAのBNCTトレーニングワークショップを岡山大学で開催 那須学長の開催の挨拶 2023年7月3日

担当者

© Okayama University

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