One Young Worldサミットの世界同時中継サテライトイベント誘致開催を活用した地域一体型の国際ユース・エンゲージメント協働事業

取組概要


 本事業は、本学と岡山県教育委員会の協働事業「おかやま夢育イニシアチブ」における国際プロジェクトである。One Young Worldの日本初となる世界同時中継サテライトイベントの誘致開催を活用したSDGs達成を目指す190ヵ国以上の若者と岡山の若者を繋ぐ地域一体型の国際ユース・エンゲージメント協働事業として取り組んだ。
 この分野では国内初の県教委と大学との学域連携による次世代リーダーシップ育成事業であり、高大接続の強化も図っている。特徴として、本学学生及び若者らが主体となり、教職員と連携して企画・運営する形を採用した。具体的には今年9月8日に「OYW 2022 Hive in Okayama」を岡山放送の協力のもとKURUNホールで共催し、県内外の高校生や大学生ら約100名が参加した。
 地域や世界で活躍する現職のリーダーとの交流を通して、夢から「志(パーパス)」への共育共創を深めた。
 

取組効果・成果

 本学学生をリーダーとして教職員がサポートする形でイベントの企画運営を行った。学生らが提案した「Beyond the Dream -マイストーリーを原動力に-」をスローガンに、「Gender Equality」「Ethical Leadership」「Community」の3テーマが選ばれた。各テーマで活躍するリーダー達やOYWサミットの過去参加者らを招いて、地域に根差した企業活動、学生の起業、多様性に関わる6つの講演と、4つのワークショップを実施した。また、16時以降は県内外の高校生も参加し、講師と直接の意見交換を行った。さらに交流を通して、自らの夢をアウトプットする「夢ボード」を英語で作成し、岡山から世界190ヶ国以上のサミット参加者に向けてライブ発信した。
 参加学生は地域社会課題がいかに世界の課題と繋がり、その解決に向けてどう踏み出すかについて実体験として理解を深めることができた。
 

SDGs達成への貢献度

 県教委との協働事業である「おかやま夢育イニシアチブ」を活用し、持続可能な開発のための教育(ESD)や地球市民教育(GCED)などを統合的に意識しながら、本学学生だけでなく高校生にも社会的問題や取組について学ぶ機会を提供(Target 4.7)した。
 また、地域や世界で活躍する現職リーダーとの直接的な交流を通した積極的な意見交換(Target 16.7)を図ることで、SDGsの達成を推進する上で不可欠な「志(パーパス)」の気づきと理解、及び次世代リーダーシップの育成を産官学(Target 17.17)で取り組んだ。
 

新規価値創造性

 新規価値創造性として、SDGs達成を目指す世界中の若者と地域の若者を繋ぐ国際ユース・エンゲージメントのプラットフォームを国内で先駆けて構築したことである。主な背景として、国連で今年9月8日に「国連ユース・オフィス」の設置が歴史的に採択され、国連総会の会期中である9月16日には「ユース宣言」が国連事務総長へ手渡された。今後、ユースがあらゆるレベルの政策局面でその課題が主流化すること、及びユースが政策決定者として参加することが期待されている(ユース・エンゲージメント)。
 これを受けて、本事業はこの分野では47都道府県で初の県教委と大学との学域連携による取り組みとして、今後、地域と世界を繋ぐユース・エンゲージメント事業の国内モデルとして期待されるものである。
 

協働性

 OYW Hive開催について、OYWロンドン本部、OYW Japan Committeeとの交渉及び提案により、岡山大学が本事業の開催誘致を実現した(北米・ニューヨーク、南米・サンパウロ、アフリカ・ヨハネスブルグ、アジア・岡山の4都市で世界同時開催)。
 高大接続について、岡山県教育委員会と内閣府青年国際交流事業のアラムナイ組織である日本青年国際交流機構(IYEO)を通じて県内外の高校生へのイベント参加を促進した。
 会場については、岡山放送(OHK)の協力により、最先端の設備と技術を有する新社屋KURUNホールを提供いただいた。
 現職のリーダーらの招聘については、本学学生が中心となり地域で活躍するリーダー及びOYWアンバサダー計13名に呼びかけ、講演会とワークショップを実現した。岡山県知事からはビデオメッセージをいただき、190ヵ国へ岡山の一体感を発信できた。
 

持続可能性

 OYW Hiveは世界及び日本初の試みであったが、当日岡山会場にはOYWや岡山県、岡山放送をはじめ関係機関から視察が訪れ、今後の活動の可能性について意見交換をした。本学はOYWパートナーとして毎年OYWサミット本大会に選抜された学生代表2名を派遣していることから、今後もこのような地域集会の開催があれば、「おかやま夢育イニシアチブ」を踏まえて、OYW Japan Committee及び岡山県教育委員会と共催する方向で基本合意をした。
 今回の開催について、OYW及び県教委より高い評価をいただいたことから、積極的に成果を発信していくことで、新たなステークホルダーやスポンサーを呼び込み、事業の持続可能性と発展を高めたい(当日に学生が制作したハイライト動画も活用する)。今回の参加者にはアンケートを実施し、次回の企画運営に活かす予定である。
 

包摂性

 運営側の包摂性として、誘致にかかるロビー活動を本学教職員が行い、企画・運営については本学学生が主体となって行った。開催準備から当日の実施まで、本学教職員はあくまで学生をサポートする形で学内外のステークホルダーとの調整役として関わった。参加者の包摂性としては、OYWの参加対象年齢は18歳以上であり、それ以外の高校生については参加することが原則できない状況だったが、OYW本部と協議を重ね、18歳以下の高校生でも参加できるコンテンツを提供することで、高校1・2年生の参加許可もいただいた。また、講師として現職のリーダーやOYWアンバサダーらを招聘し、高大接続を越えた若手リーダーとの連携強化を図った。
 

その他参考事項

 岡山県教育委員会を通して、伊原木隆太県知事への対面によるご説明を行い、本事業の全面的なご理解とご支援を賜ることが出来た。さらに、OYWロンドン本部の協力により、OYW Hive in Okayamaの中継がOYWマンチェスター大会のメイン会場の大スクリーンで放映され、世界190ヵ国以上からのユース代表と世界の各界からの現職の要人やリーダーらに共有された。


◎本取組は2022年度岡山大学SDGs推進表彰(President Award)優秀賞を受賞しています。取組発表会の様子は以下の動画でご覧ください。

令和4年度岡山大学SDGs推進表彰(President Award)取組発表会「One Young Worldサミットの世界同時中継サテライトイベント誘致開催を活用した地域一体型の国際ユース・エンゲージメント協働事業」
 

伊原木知事のメッセージ動画

OYWアンバサダーによるパネルディスカッション

マンチェスター会場とのライブ中継

本学学生によるOkayama Hive実行委員会

担当者

OYW Hive企画運営委員会

© Okayama University

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