取組概要
当センターは、本学ダイバーシティポリシーに基づき、2009年4月に「グッドジョブ支援センター」として設置され、障がい者10名、支援者等7名の総勢17名でスタート、本学の障害者法定雇用率達成に大きく貢献してきた。その後、2021年4月には、学内業務の支援という補助的な役割にとどまらず、より良い活動の広がりとセンターの充実を目指すため、現名称に変更、2024年3月現在、障がい者36名、支援者等20名の総勢56名の組織となっている。
業務は、津島・鹿田両キャンパスにおける屋内外清掃などの環境整備や配布物セットやシュレッダーなど事務業務、農学部附属山陽圏フィールド科学センターにおける農作物の学内販売などを行っている。
障がいという個性に配慮し、一人ひとりが持てる力を最大限発揮できる環境作りのため、支援者を配置、障がい理解、個人理解に基づく支援方法を検討しつつ、必要に応じ学外専門機関等とも連携するなど、障がい者が安心して就労できる職場環境を整備している。
取組効果・成果
障がいのある当センター職員が学内業務の一翼を担うことで、教職員や学生に障がいを持って働く職員を身近に感じてもらうとともに、多様な人が協働することで本学の目指すダイバーシティ&インクルージョンの推進に貢献している。
また、当センターが安定的に業務を行うことで、学内の環境美化、各部署の業務負担軽減及び外部委託の削減に貢献している。
業務ごとの取組では、農学部附属山陽圏フィールド科学センターにおいて、農産物の学内販売業務で見栄えのよいパッケージ等で商品価値を向上させ、販売ロスの減少や販売収入の増加に貢献している。また、屋内清掃では、特にトイレ清掃において業務の標準化を進め、センター職員の誰であっても、どのトイレであっても共通して実施可能なものにし、技術の向上や時間短縮を実現した。
グッドジョブセンターでのこれらの取り組みは、本学の法定雇用率の達成のみならず、業務を通しての収益の増加にも貢献するとともに、多様な教職員と一緒に働き、それぞれの力を最大限発揮できる職場の実現を目指している。
SDGs達成への貢献度
障がい者一人ひとりの個性や特性を見極めて支援方法を検討し、学内の様々な部署に出向いて業務を行う当センターの取組は、障がい者がやりがいを持ち安心して就労できる環境を整備するものであり、同時に、学内構成員に障がい者と「ともに働く」ことの意味を伝えるものである。これは、 SDGsの「8.働きがいも経済成長も」「10.人や国の不平等をなくそう」に貢献するものである。
新規価値創造性
センターの設置により、多くの障がい者が積極的に学内の各部署で業務を行うようになったことで、大学構成員に新たな気づきや視点が生まれた。
協働性
センターの支援者の努力のみならず、保健管理センターや学外の支援機関との連携により、障がい者が安心して就労できる環境が整備されている。学内各部署に適切な業務の切り出しをしてもらうことで、センター職員の活躍の場が生まれている。
包摂性
障がいのある職員が、本学の構成員として学内の様々な場所で丁寧に業務を行うことで、教職員や学生は、障がいのある人を身近に感じることができるようになり、さらに、適切な支援があれば「ともに働く」ことができることの理解が促進された。
◎本取組は
2022年度岡山大学SDGs推進表彰(President Award)奨励賞を受賞しています。取組発表会の様子は以下の動画でご覧ください。
令和4年度岡山大学SDGs推進表彰(President Award)取組発表会「障がい者が活躍できる職場を目指すグッドジョブセンターの取組」
岡山大学総務・企画部 グッドジョブセンター
環境美化班の業務内容
事務・軽作業班の業務内容
鹿田分室の業務内容
農場班の業務内容