アジアとアフリカのイネの融合による持続可能性を備えたイネ品種の開発

社会的背景

アジア・アフリカ地域の人口増加と地球環境の急激な変化によって、これまでの食料生産体系の限界が不安視されている。品種改良にかかる期待は大きいが、既存の育種技術や遺伝資源には限界があるため、これまでとは異なる考え方に基づく革新的な技術や育種素材の開発が必要とされている。
 

活動の目的・概要

現在食用として栽培されている世界のイネは全て2倍体である。アジアおよびアフリカの2倍体栽培イネのゲノムを交雑(選択)ではなく倍化(融合)させることで得られた4倍体イネの農業特性、ゲノム構成および作物生理学的な特徴を詳細に評価することで新しい育種素材としての可能性を検証している。
 

期待される効果

進化や栽培化の過程で今まで交わることのなかったアジアとアフリカのイネ遺伝子群が4倍体化によって交わり、遺伝子の数や組み合わせが多様化することで新たな特性が生まれると期待できる。これらの機構解明を通じて既存2倍体イネでは得られない持続可能性を備えたイネの作出を目指している。

 

担当者

© Okayama University

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