社会的背景
大災害に備えた医療業務継続計画(Healthcare BCP: HBCP)の整備は、一部の医療機関でしかなされておらず、地域の多職業組織が連携する仕組みも整備されていない。
活動の目的
医療周辺業種を含めた医療機関の機能を、岡山県行政を中心に地域が一丸となって連携強化・持続させることによって、災害時の医療効率を改善させることができる。医療行政、災害拠点病院、医師会、病院団体、職域関連企業、インフラ関連企業などが組織間学習の場を共有するために、DXよる地域HBCPを災害医療マネジメント学講座が中核となって開発構築する。
活動の概要
DX化した地域HBCPの規格を作成する。また、医療活動を行う一連の地域多組織連携体制(Multi Agency Cooperation System (MACS))を構築する。
期待される効果
MACSによる深層となる地域の生活基盤の安定化は地域の医療需要を軽減させるため、医療機関への負荷を軽減させることに寄与する。さらに、DXを活用した災害医療に関する規格を作成するので、ライフラインや物流を中心とした連携強化の方策構築が期待できる。また、医業、物流業、インフラ関連企業、保険・金融などが連携する地域経済の活性化の一躍を担うことに繋がることが将来期待される。
中尾博之.「地域一体型BCPJという考え方.救急医学.2018;42(13):1791-6.