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有機薄膜太陽電池 (OPV) は、従来のシリコン (無機) 太陽電池と比べて、軽量かつ柔軟なデバイスを印刷法にて大面積のプラスチック基板上に作製可能なため、設置や運搬、作製コストが低い次世代の再生エネルギーとして期待されている。しかしながら、シリコン太陽電池よりも低いエネルギー変換効率を改善することが急務とされている。本研究では、われわれの研究グループで開発した独自の π 共役系分子を基に、OPV の発電層を担う新たな高性能 p 型および n 型半導体の開発を目的としている。現在までに、高性能有機半導体材料として知られるフェナセン型分子を主骨格とする p 型半導体高分子の開発に成功しており、既存の n 型半導体と組み合わせた OPV 素子において 9% を超えるエネルギー変換効率を達成している。
低炭素社会の実現に向け、より高性能な p 型半導体高分子のほか、高性能な n 型半導体を独自に開発することで、実用化の指標とされる 15% のエネルギー変換効率の達成を目指す。
http://chem.okayama-u.ac.jp/~funcchem/top/