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植物は無限の太陽光を利用して、CO2と水から私たちの生存に不可欠な有機物や酸素を生成する光合成反応を行う。しかし、太陽光はその量と質が大きく変動するため、植物は強光阻害から光合成器官を防御する機構と弱光を効率的に捕集する仕組みを発達させてきた。このような相反する光環境に対する応答機構の解明は、植物が効率的に太陽光を利用してバイオマスの生産性を向上させるために重要である。
私たちは、光エネルギー変換装置が効率的に光エネルギーを捕集するアンテナ色の配置構造を決定した(図1)。また、変動する光環境に応答した光エネルギー変換装置のダイナミクスの分子機構を世界に先駆けて解明した(図2)。
本研究では、光合成生物がより効率的に光エネルギーを利用してより多くのバイオマスを生産する基盤的知見を得ることを目標としている。そのため、ドイツ、フランス、アメリカ、カナダ、スウェーデン、インドの研究グループと国際共同研究も進める。
図1.光エネルギー変換装置(光化学系Ⅰ)の光捕集システムの構造
図2.光エネルギー変換装置の分子集合のダイナミクスの分子機構
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