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近年、我が国で頻発している集中豪雨や地震による甚大な地盤災害や土砂災害の防止と軽減は、国民から強く求められている重要な課題である。そのためには、地盤や土構造物(盛土、斜面、堤防など)における変位や水位の動態を常時監視して、早期避難のための地盤情報をわかりやすく伝える方法を確立することが重要である。
そこで、地盤防災工学の知見を活用して、①十分な測定精度を有し、②設置や維持費が安価であり、③長期間の使用に耐え、④操作が簡便であるため住民自らが日常的に計測できる、などの特徴を有する地盤計測機器の開発を行っており、これらの早期実用化と普及を目指している。
これらの計測機器で測定された地盤情報は瞬時に可視化して提供されるため、地盤管理者や近隣の住民は対象物に生じた異変に気付くことができる。そのため、地盤や土構造物の維持管理において、従来の対症療法型から予防保全型への転換を可能とする防災技術として普及と実用化に結び付け、地盤災害や土砂災害における減災と縮災に貢献することが期待される。
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