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ハンセン病者は、古来から天刑病としての差別を受け、明治以降は、強制隔離により、過酷な人生を送った。断種・堕胎により、子どもを持ち得なかったハンセン病回復者は、平均年齢85歳を超え、近い将来に歴史の幕を閉じる。ハンセン病回復者の体験は、教訓として、また未来に活かすために語り継ぐ必要があり、ハンセン病回復者との交流は、学生の倫理的感受性を涵養する。加えて、最後の一人まで、現体制でどのように看取るのかの具体的方策は見出されていない。ハンセン病回復者への理解者・擁護者が拡大することは、過酷な半生を送った回復者が、平安で尊厳ある天寿を全うすることを支える。
SDGsの「誰一人取り残さない」の理念に基づき、ハンセン病回復者・療養所・大学・市民が協働して、①後期高齢者となったハンセン病回復者の尊厳を守り抜き、②二度と過ちを繰り返さないための教訓としてハンセン病を語り継ぎ、③艱難を超えた回復者の英知・ハンセン病に含まれる普遍性を未来の問題解決に活かす。
1.「ハンセン病と医療倫理」の講義による基盤教育
2. 学生とハンセン病回復者の交流
3.語り部の養成
4. ハンセン病倫理研究会による学術成果の蓄積と活用
5. 医療教育へのハンセン病医療倫理学の導入の基盤作り
6. 療養所の抱える問題解決に向けた学術的支援
・ハンセン病回復者の生きがい支援と尊厳ある看取り
・ハンセン病回復者への理解者・擁護者の拡大
・学生の倫理的感受性・人間の尊厳に関する見識の涵養
・ハンセン病を伝承する方略の提示
・ハンセン病の普遍性・未来の問題解決への活用法の明示
・ハンセン病医療倫理学の概念構造の明確化と教材作成
担当者