文化公共施設に対する公共団体の財産権

社会的背景 

美術館・博物館(=文化公共施設)の整備は、SDGsにおいて極めて重要です。

  •  文化遺産・世界遺産の保護・保全の役割
  •  文化芸術の専門家を備え、また、全ての人がアクセス可能

→ 公正で質の高い教育にもプラスに。

→ しかし、法律学的な観点からの検討はあまり進んでいません。

:文化公共施設及び収蔵品に対する財産権をどのように考えるべきかは、これらの施設の働きに大きな影響を与えるため、重要な問題です。
例)個人所有の文化財取引の問題、盗品の扱い、など

活動の目的 

公法という専門分野に即して、文化公共施設(収蔵品含む)に対する国・公共団体の財産権のありかたを模索したい。
:国・公共団体は、これらの施設に財産権をもっているが、それは普通の個人がもつ財産権と同じなのか?
例:施設の運営権?収蔵品の貸し借り?収蔵品の写真の利用権?
具体的には・・・まず、この問題に早くから取り組んできたフランスと比較したい。

活動の概要 

 文化公共施設の維持管理に関する日本の法制度を歴史的に研究する。また、海外の研究者と協力しながら、海外の法制度を研究し、日本との比較を行います。 

期待される効果

公共施設の活用が行われるために必要な法制度の整備を提言します。

これまでの実績

フランスでは、文化公共施設とその収蔵品を「公物」として保護しています。そこでまず、フランスの「公物」の概念がどのようなものであるかを研究しました。
 論文:「フランス公物法理論における反所有権的観念」(2009年)、「20世紀中葉における公産の管理概念」(2014年)など

→ 今後は、文化公共施設へのあてはめの問題と、「公物」外へ。

 

担当者

© Okayama University

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