6月28日~30日、「国連教育の変革プレサミット」がフランス・パリにある国連教育科学文化機関(UNESCO)の本部で開催され、本学から横井篤文上席副学長(特命(グローバル・エンゲージメント戦略)担当)・ユネスコチェアホルダーが現地にて招待参加しました。本プレサミットは、第77回国連総会(場所:国連本部、米ニューヨーク)会期中の9月19日にアントニオ・グテーレス国連事務総長が2021年に公表した「私たちの共通のアジェンダ(Our Common Agenda)」での提案の一環として開催予定の「国連教育の変革サミット(Transforming Education Summit, TES)」に先立ち、ハイブリット形式で開催され、現地では世界154ヶ国からの教育大臣及び副大臣をはじめ、国連、国際機関、政府、大学、企業、非営利団体の関係者及び若者ら約2,000人が集まりました。
本会議は、教育の変革に関する議論の進捗を共有し、国連総会のTESに向けたアジェンダや討議の内容を発展させ、より大きなモーメンタムを生み出すことを主な目的としています。オープニングのイベントとしてユースフォーラム「グローバル・エンゲージメント・ディ」が開催され、若者の意見をTESのアジェンダセッティングに反映させることと、国レベルで教育の変革の機運を若者と共に高めることが確認されました。また、大臣級のラウンドテーブルを経て、5つのテーマ別アクショントラックのセッションでは、2030アジェンダとその教育関連の目標およびターゲット、特にSDG4を指針として教育の変革を推進するために重要な特定分野として各テーマが位置づけられており、取り分け「アクショントラック2:生活、仕事、持続可能な開発のための学習とスキル(Action Track 2: Learning and skills for life, work and sustainable development)」のセッションでは、日本政府とコロンビア政府の共催により、人類と地球の幸福(human and planetary well-being)と持続可能な開発のために、不確実な未来に対しての回復力、適応力、ならびに環境・気候変動教育を含む持続可能な開発のための教育、雇用と起業のためのスキルに重点を置くことが議論されました。
横井上席副学長は、数多くのセッションに参加しながら、持続可能な開発のための教育(ESD: Education for Sustainable Development)において世界的権威である米ペンシルバニア大学教育大学大学院・ユネスコチェアホルダーのダニエル・ワグナー教授(Daniel A. Wagner)、ユネスコ/日本ESD賞(UNESCO-Japan Prize on Education for Sustainable Development)審査委員長(Chair of the Jurors)でブルキナファソのアブゼ・ジグマ妃殿下(HRH Princess Abze Djigma)らを始めとする世界各国の代表参加者と会談し、本学のグローバル・エンゲージメントにかかる戦略や取組及び連携の強化について積極的に意見交換をしました。