横井副学長が世界の総合学術雑誌『Nature』主催の国際学術イベントにて開会のあいさつに登壇

 持続可能な開発目標(SDGs)のゴール2「飢餓をゼロに(Zero Hunger)」とポストコロナ社会の展望を見据えた国際学術イベント「Nature Café - Environmental Stress and Food Crisis -(ネイチャー・カフェ - 環境ストレスと食糧危機 - )」が、世界の総合学術雑誌『Nature』主催により日本時間11月13日に開催され、本学の横井篤文副学長(特命(海外戦略)担当)・ユネスコ(国連教育科学文化機関)チェアホルダーが開会のあいさつ(Opening Remarks)に登壇しました。
 ネイチャー・カフェは、グローバルな視点でサイエンストピックについて討議する『Nature』主催の国際学術イベントで、世界トップクラスの科学者をお迎えし、講演とパネルディスカッションを行っています。本イベントは、来年9月に国連本部で開催される「国連食料システムサミット(UN Food Systems Summit 2021)」を見据えて、オンラインによる全世界同時配信で開催されました。85カ国の369人から事前登録があり、当日は世界各国の155人が参加しました。
 本イベントの総合司会はアンヌ・ミューレン(Anne Mullen)ネイチャー・フード(Nature Food)編集長(Chief Editor)が務め、開会のあいさつで横井副学長がスピーチ。その後、世界の人口爆発とその需要を満たす十分な食糧をどのように供給するかといった地球規模の課題について、気候変動や環境への影響などに焦点をあてながら、パネリストとして米コーネル大学やスイス連邦工科大学(ETH)らの科学者4人が講演し、パネルティスカッションが行われました。
 横井副学長は「現在の食料システムは、人類と地球の双方の健康を脅かす主要な原動力となってしまっている」と訴え、「人類が地球の地質や生態系に重大な影響をもたらし始めた時代『人新世(Anthropocene)』の現代においてこそ、我々は地球レベルの倫理と価値原則を共創し、人類と地球の健康を最優先事項とする食料システムの変革が必要だ」と述べました。
 本学は、持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)に関するアジア初のユネスコチェアとしてSDGsとESDを統合的に推進しています。その新たな枠組み『持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)』と、その倫理的な枠組みとして『地球憲章(Earth Charter)』が昨年11月に開催された第40回ユネスコ総会で採択されたのを受けて、ESDと地球憲章を統合的に取り組み、SDGsターゲット4.7を踏まえた一体的な取り組みをさらに推進しています。またこれらの統合的な取り組みを実施する上で、国連平和大学(UPEACE)に在る地球憲章国際本部(Earth Charter International)とも全学レベルの包括協定(MoU)を締結しており、地球レベルの倫理と価値原則を踏まえた教育、研究、社会実装を推進していく予定です。

横井副学長
あいさつする横井副学長
ネイチャー・カフェの一場面

 

本件問い合わせ先

副学長(特命(海外戦略)担当)・ユネスコチェアホルダー 横井篤文
TEL:086-251-8326

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