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11月2日に開催された、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が全世界と進める「教育の未来(Future of Education)」と「グローバル・シチズンシップ教育(GCED)」との更なる関係と発展を、ポストコロナ社会の展望を見据えながら、世界の5大陸より招聘されたユネスコチェアホルダーらとオンラインで討議するユネスコの世界会議「グローバル・シチズンシップ教育と教育の未来を再考する(Virtual GCED Talks with UNESCO Chairs: Rethinking GCED and the Future of Education)」に、本学の横井篤文副学長(特命(海外戦略)担当)・ユネスコチェアホルダーがアジア・太平洋地域代表として登壇しました。
本会議は第210回ユネスコ執行委員会(The 210th session of the Executive Board, UNESCO)がユネスコ本部(フランス、パリ市)で11月4~18日に開催されるのに合わせて開催されたもので、韓国政府、ユネスコ本部、ユネスコ・アジア太平洋国際理解教育センター(APCEIU)らの共催により、韓国・ソウル市とフランス・パリ市から同時中継かつ全世界同時配信で開催されました。
リム・ヒョン・ムック(Lim Hyun Mook)APCEIU所長が議長を務め、開会のあいさつでキム・ドン・ギ(Kim Dong Gi)ユネスコ大韓民国代表部特命全権大使やステファニア・ジャンニーニ(Stefania Giannini)ユネスコ教育担当事務局長補がスピーチ。横井副学長はその後のパネルディスカッションに登壇し、世界5大陸6地域(アフリカ、アラブ、アジア・太平洋、欧州、中南米、北米)から招聘された各地域代表ユネスコチェアホルダー6人と活発な議論をしました。また、各地域代表のユネスコチェアを設置する機関からの学生招聘も認められ、本学法学部4年の松本颯太さんもオブザーバーとして参加しました。
横井副学長は「ポストコロナ社会と持続可能な未来を見据えて、地球レベルの倫理的基盤となる共有の価値観と原則が必要」と訴え、「本学が推進する持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)に関する新たな枠組み『持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)』と、その倫理的な枠組みとして『地球憲章(Earth Charter)』が昨年11月に開催された第40回ユネスコ総会で採択されたのを受けて、ESDと地球憲章を統合的に取り組み、SDGsターゲット4.7を踏まえたGCEDとESDの一体的な取り組みを推進する」と話しました。またこれらの統合的な取り組みを実施する上での国際連携の重要性にも触れ、本学が昨年にAPCEIUと全学レベルの包括協定(MoU)を締結し、さらに今年には国連平和大学(UPEACE)に在る地球憲章国際本部(Earth Charter International)とも全学レベルの包括協定(MoU)を締結したことなどを紹介しました。
横井副学長は今回のユネスコ世界会議参加について「改めて本世界会議に出席したことで、教育の役割や方向性を地球レベルの価値原則で再考することの重要性を実感した。その意味で、本学と岡山地域が一体となって進めてきたESDを、地球憲章を枠組みとしながらGCEDとの統合を見据えて深化発展させる意義は大きい。サステナビリティとウェルビーイングを推進する世界の拠点地域としてさらに前進していきたい」とコメント。本学は引き続き、APCEIUと地球憲章国際本部との包括協定を踏まえた連携を強化し、より公正で持続可能な平和な世界に向けた積極的かつ具体的な取り組みを全学で推進していく予定です。
副学長(特命(海外戦略)担当)・ユネスコチェアホルダー 横井篤文
TEL:086-251-8326