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本学と中米コスタリカの首都サンホセ市にある国連平和大学(United Nations-mandated University for Peace: UPEACE)内に設置されている地球憲章国際本部(Earth Charter International: ECI)は6月18日、MoU(Memorandum of Understanding、包括連携協定)を締結し、7月10日、協定に基づく連携についてWeb会議を開催しました。本学からは、槇野博史学長、横井篤文副学長(特命(海外戦略)担当)・ユネスコチェアホルダー・地球憲章国際審議会委員(ECI Council Member)、木村邦生副学長(国際担当)、原田美樹国際部長らが出席。ECIからはMirian Vilela(ミリアン・ビレラ)地球憲章国際本部代表理事(Executive Director)・ユネスコチェアホルダー、Michael Bracken(マイケル・ブラッケン)地球憲章国際審議会委員・国際本部理事(Board Member)、Sam Crowell(サム・クローウェル)地球憲章国際本部シニアアドバイザー(ECI Senior Advisor)、Chris Beehner(クリス・ビーナー)地球憲章教育センター(Earth Charter Education Center)・持続可能な開発のためのビジネス・倫理的リーダーシップコースファシリテーター(Facilitator at the Business and Ethical Leadership for Sustainability Course)、Alicia Jimenez(アリシア・ヒメネス)地球憲章国際本部プログラム部長(Director of Programmes)が会議に参加しました。槇野学長は、「本学は、全学でSDGsを推進する取組を行っており、またサンホセ市と岡山市は姉妹都市50周年を迎えた歴史的な基盤もある。今回の協定締結を通してESDとSDGsならびに地球憲章の統合的な取組を推進しながら、両市域を交えた包括的な人材育成および社会貢献事業等を推進していきたい。」と連携への意欲を述べました。また、ビレラ代表理事は自身のあいさつで、「国連平和大学・地球憲章国際本部と岡山大学の双方のユネスコチェアが架け橋となって、地球憲章の下、SDGsやESDに関する協働プロジェクトなどを行いたい」と述べました。
槇野学長と横井副学長は、ユネスコチェアとして推進する持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)に関する新たな枠組み「持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)」と、その倫理的な枠組みとして「地球憲章(Earth Charter)」が2019年11月に開催された第40回国連教育科学文化機関(ユネスコ)総会で採択されたことを受けて、同年12月にUPEACEおよびECIを訪問しました。その際にESDと地球憲章を統合的に取り組み、ESD for 2030を推進することでECIと基本合意し、今回の協定締結に至りました。
本学は、地球憲章国際本部との協定締結、および横井副学長の地球憲章国際審議会委員選出を受けて、2020年6月29日に全世界同時配信のライブストリーミングによる「地球憲章20周年オンラインフォーラム(Earth Charter 20th Anniversary Online Forum)」にて横井副学長が地球憲章国際審議会委員の一人としてスピーチを行うなど、より公正で持続可能な平和な世界に向けた積極的かつ具体的な取り組みを全学で推進していく予定です。
●地球憲章(Earth Charter): 地球憲章国際本部(Earth Charter International: ECI)は中米コスタリカの国連平和大学に設置。1992年ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された「環境と開発に関する国際連合会議(通称:地球サミット)」の事務局長を務めたモーリス・ストロング氏と、ミハエル・ゴルバチョフ旧ソビエト連邦初代大統領が地球憲章を作成するという課題を取り上げ、彼らを中心にロックフェラー一族のスティーブン・C・ロックフェラー氏や広中和歌子元環境庁長官らを含む24人の委員から成る地球憲章委員会が結成されました。1997年3月にブラジルのリオで開催されたRio+5にあわせて第一回地球憲章委員会が開かれ、2000年3月にパリのユネスコ本部で開催された地球憲章委員会において、最終的な「地球憲章」が完成。同年6月にオランダ・ハーグの平和宮(Peace Palace)で、べアトリクス女王ご臨席のもと正式に発表されました。 「地球憲章」は前文、本文、結語で構成されており、さらに本文については4つの柱と16の原則で構成されています。6月15日現在59の言語で翻訳され、世界の多くの国と地域で用いられており、さらに2019年に開催された第40回ユネスコ総会では、持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)に関する新たな枠組み「持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)」の倫理的な枠組みとして「地球憲章(Earth Charter)」が採択。さらなる統合的な取り組みと推進が期待されています。
国際部国際企画課
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