薬剤封入ナノ粒子を用いたDrug Delivery Systemによる肺高血圧症の治療法開発

社会的背景

◎肺高血圧症に対する内科的治療はここ10年で大きく発展したが,
治療抵抗性の症例もあり,更なる治療法の開発が期待されている。
また現在最も有効であるエポプロステノール(PGI2)持続静注療法は,その投与法など問題が残っている。
◎ナノ粒子Nanoparticleとは一般的に100 nm程度の大きさのものを指し,医学においては,薬剤を封入したナノ粒子がDrug Delivery System (DDS) として応用が進められている。 臓器に取り込まれた後,ナノ粒子が分解され,封入された薬剤が放出され作用を発揮する。これにより投与薬剤を標的臓器に特異的に運搬し,標的臓器特異的に薬剤の効果を発揮させ,かつ副作用を減らすことが可能となる。

 

活動の目的

薬剤封入ナノ粒子を用いたDrug Delivery Systemによる肺高血圧症の治療法開発を目指す。

 

活動の概要

肺高血圧症において薬剤封入ナノ粒子を用いたDDSによる基礎研究を報告してきた(J Clin Med 2017). 乳酸・グリコール酸共重合体poly (lactide-co-glycolic acid) (PLGA)という生体内で加水分解され水と二酸化炭素になる物質をナノ粒子化し,イマチニブ(Int Heart J 2015)・PGI2誘導体であるベラプロスト(J Cardiovasc Pharmacol 2016)を封入した薬剤封入ナノ粒子を気管内投与すると, 動物モデルにおいて右室収縮期圧の低下,右室肥大の減少,肺動脈の筋肉化(中膜肥厚)の減少,生命予後の改善を認めた。すなわち肺高血圧症の改善が認められた。またRAGE-aptamerの有効性も報告している(J Cardiol 2021)。
今後さらなる薬剤の開発と臨床応用を目指して行く予定である。

 

期待される効果

薬剤封入ナノ粒子による吸入療法は肺高血圧症・右心不全の新規治療法となることが期待される。
 

参考URL

http://okayama-u-cvm.jp/intern/about.html

Nakamura et al J Clin Med 2017 より改変して引用

© Okayama University

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