咽頭細胞シートを用いた再生医療の臨床応用

  • 3.すべての人に健康と福祉を
  • 1.貧困をなくそう

 近年増加している早期の咽頭癌では、内視鏡切除(ESD)がガイドライン治療となり、患者の術後のQOLを既存治療と比較し大きく向上させている。しかし、ESDを行った後に、術後の嚥下機能低下から、誤嚥性肺炎を発症する症例や、潰瘍治癒後の瘢痕拘縮に伴う下咽頭の変形により、嚥下機能の不可逆的な低下を来す症例がみられる。そういった患者は、誤嚥性肺炎を繰り返し、喉頭摘出となる場合や、異時性多発咽頭癌が生じた際に再度ESDを行えない。上皮細胞シート移植を術後の組織欠損部に移植することで、抗炎症作用、過度な線維化の抑制が報告されており、咽頭領域でも術後の合併症を予防することが期待されている。当治療法は咽頭表在癌に対するESD術後のQOLを向上させ、嚥下機能を維持することで、誤嚥性肺炎を予防し、異時性多発癌が生じた場合にも多くの患者で経口的手術が再度行えるようにすると考えられる。

 

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