地下水の機能に着目した沿岸生態系の保全に関する研究

  • 14.海の豊かさを守ろう
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社会的背景

海草や海藻の群落である藻場は、陸域の森林にも匹敵する二酸化炭素固定能(カーボン・ストック)を有し、魚類の産卵場や稚魚の成育場として沿岸域の食物連鎖においても重要な役割を果たすなど、その高い生態系サービス機能が世界的に評価されている。ゆえに、藻場の保全はグローバルスケールでの健全な物質・食糧循環の観点から重要な課題であるが、その現存量は減少傾向にあるとされている。

活動の目的と概要

藻場の保全にあたっては、他の一次生産者との共生が可能な多様性に富む沿岸環境(水温、塩分、栄養状態、底質などのバリエーション)をいかに保全していくかが重要であり、これには、主に海側の要因と陸側の要因とが関与する。そこで本活動では、特に海域へ流出する地下水(Submarine Groundwater Discharge: SGD)に着目し、現地観測・衛星データおよび流域水文モデルによる解析に基づき、SGDが沿岸環境の多様性形成に及ぼす影響の評価を行う。

期待される効果

本活動によって得られる成果は、沿岸域の物質循環における新たな知見となるだけでなく、将来的には、陸域の地下水管理などに基づく対策の提案により、沿岸藻場およびそれに付随する生態系の保全や健全化に貢献することが期待できる。
 

瀬戸内海沿岸のアマモ場

担当者